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大好きなお酒を断ち、美味しいメロンを育てることへの情熱で今を生きています。野方 琢磨さん(佐賀県/71歳)
見渡す限りの田畑が広がり、畦道には色とりどりの野花が咲いている諸富町。そんな自然の生命力を感じさせる筑紫平野が野方さんのふるさとです。青年時代は国体の出場選手であり、農業を継いでからは、明るい性格と責任感の強さから、いくつもの世話役を兼務されていました。
深夜までの会合と心身をすり減らす農作業。その繰り返しが、野方さんの体に大きな負担をかけていました…。
お酒が大好きだったと、うかがっていますが。
若い頃から好きでした。昔は機械ではなく、手で稲を刈っていたのですが、不眠で刈り、翌日に寝て、次の夜はまた徹夜で刈るということを繰り返していました。そんなとき一升瓶を持っていって、作業の合間に飲んでいたんです。近所にかかりつけのお医者さんがいるのですが、「あんた、そんなに体をいじめてどげんするか!」と叱られました。
また、寄り合いも多かったんです。私自身、佐賀の専業農家の集まりである『葉がくれ甚八会』の会長を任され、長年やっておりましたし、ほかにも『諸富町メロン部会』など、いろんな集まりの会長をしておりました。田舎のことですから、人が集まれば酒を酌み交わします。昼から夕方まで飲み、別の人が来て、夜遅くまで飲む。それでも私は酔いつぶれるということはなかったんです。みんなからは「酒が強かなぁ」と言われていました。
体力にも自信がありました。若い頃は陸上の中距離と相撲をやっており、国体にも出場しました。中学生たちのスポーツ指導も長くやってきました。
ですから、いつもの定期検診を受けて、診てもらった後、「野方さん、エコーで診たところ、どうも腑に落ちんことがあるとですよ。一度、ボクの教授だった真島先生に診てもらえんでしょうか」と言われたときは、「え?」と思いました。2005年9月のことです。