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抗がん剤は使わない!貫き通した強い思い! 小林 陽子さん(68歳・女性・卵巣がん)2025年取材
今回は、長野県安曇野市で「虹の村診療所」というクリニックを営む小林正信先生と奥様の陽子さんにお話をうかがいました。陽子さんが卵巣がんと診断されたのは今から20年以上前の2004年11月、47歳の時でした。そこから精神科医のご主人との二人三脚でがんと闘う日々が始まります。そして、卵巣がんを何とか克服した約10年後、陽子さんに再び病魔が襲いかかります。今度は乳がんでした。陽子さんと小林先生の二度に渡るがんとの闘いは、肉体的にも精神的にも大変に厳しいものであったに違いありません。にもかかわらず、今回、お二人はとても穏やかに、時にユーモアも交えながら、当時のことや、今のお気持ちなどについてありのままに語ってくださいました。
お話の中で特に印象に残ったこととして、二度のがんと闘う上で陽子さんが強い意志で貫き通した二つの信念がありました。その一つが「抗がん剤は使わない!」というもので、主治医はもちろん、周りの多くの方々が当然のように勧めてくる抗がん剤治療に対し、陽子さんの意志は決して揺らぎませんでした。そんな陽子さんの考え方を後押ししたものは、フコイダンへの絶対的な信頼であったり、ドクターで夫の小林先生の理解と賛同だったということが、今回、お話をうかがう中でよくわかりました。
美しく豊かな自然の景観に恵まれた、日本有数の観光地としても知られる安曇野で、医療と教育を創造的に融合させ発展させたいという小林先生の願いを実現すべく、診療所を営んでいるご夫婦の物語から、私たちはさまざまな教訓や感動を得ることになりました。


一度目のがん発症、その時お二人が思ったこと。
卵巣がんが見つかった時の経緯を教えてください。

小林先生 安曇野のこの地で診療所を開業することになったのは、ひょんなことがきっかけでした。私は元々開業なんてことはまったく考えていませんでしたし、知り合いからの半ば強制的な勧誘があってのことだったんです。ただ、実際に開業してみると、想像を絶する忙しさで本当に仕事に忙殺される日々が始まりました。妻のがんが見つかったのは開業から約1年後の2004年のことでしたが、私が仕事に追われ、妻のことを顧みる余裕がなかったから罰が当たったのではないかと思えて、心の底から後悔したのを覚えています。
陽子さん その時は、まだ下の子が小学校の1年生で、家事や診療所のさまざまな雑務に加えて、馴れない会計までやっていたので、肉体的にも精神的にもかなりまいっていたのは確かですね。ストレスもとても溜まっていたんだと思います。今から思うと「病は気から」の典型的なものだったのかもしれません。

それまで病気とは無縁で、日々の忙しさに追われる中、なんだかお腹が張っているなと感じることはあったんですが、ある日腹痛が起こり近くの病院を受診したんです。検査してもらうと「卵巣が腫れていますね」と言われましたが、お医者さんは特段何をするでもなく、ある意味スルーされたような感覚で、さらに不安が増したという記憶があります。その後、別のお医者さんに診てもらうと「これはしかるべきところで精密検査をした方が良いのでは‥」と言われ、改めて信州大学で精密検査を行ったところ卵巣がんのステージ2bだとわかったんです。
がんがわかった時のお気持ちはいかがでしたか?

陽子さん 正直、とにかくショックでした。私の中ではその頃「がん=死」という印象があったので、かなり絶望的な気持ちになりました。ただ、子供たちがまだ小さかったので… この子たちを残していけない、とにかく何としても生きなきゃという強い思いが、その時の私を支えてくれました。とは言っても、実際のところはやはり気持ちに浮き沈みがあって、時には病院のトイレで隠れて泣くこともありましたよ。

小林先生 私は当時、診療所とは別で「死の臨床を学ぶ会」という会に参加していました。そこで末期がんの患者さんを含め多くのがん患者さんを見てきましたが、まさか自分の妻ががんになるなんて、迂闊にもまったく想像していなかったんです。医者という立場でありながら、妻が卵巣がんになって初めて、私の中で“がん”が自分自身の問題になったというわけです。

陽子さん がんが見つかって「何としても生きなきゃ!」という思いに駆られてから、私が最初にしたのは、とにかくインターネットで、がんについてのさまざまな知識を得るということでした。そこで出合ったのがフコイダンだったというわけです。
見れば、色々といいことが書いてあるじゃないですか(笑)。もちろん最初は半信半疑でしたが藁をもすがる思いで試してみることにしました。フコイダンの相談窓口として出ていた「統合医療と健康を考える会(統健会)」に連絡して、すぐにフコイダンを取り寄せ、早速飲み始めました。毎日欠かさず400ccを飲んでいたのですが、自分でも段々と元気になっていくのがわかるんです。フコイダンを飲むといつも顔が赤くなるというか血色が良くなって、肌まできれいになったみたいな(笑)
なんだか陽の気に変わったようで、とにかくがんなのに元気なんです。でも、検査をすると卵巣が腫れて少し大きくなっていて、数値も少し悪くなっている、あきらかに体調は良くなっている感じがするのに、データ上では悪化しているという不思議な現象が起こりました。後から聞くと、フコイダンの飲み始めには、代謝が活発になることで一時的にそのようなことが起こることもあるとのことでしたが、その時はやはり少し不安にはなりました。それでも、新陳代謝が活発になって、体が活性化していくような手応えを感じていたので、検査結果よりも自分自身が感じるフコイダンの効果の方を信じて飲み続けようという気持ちになりました。

小林先生 私が、はたから見ていても、妻がフコイダンを飲み始めて、明らかに元気になっていく感じが見て取れました。表情も明るくなったし、冷たかった手もだんだん温かくなっていったんです。とにかく調子が良くなっていく姿を見ることで、フコイダンを信じて続けるという方針に間違いはないと思えましたね。
