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がん発症から15年。お元気で穏やかな日々を過ごす幸せなご夫婦に学ぶこと。矢野 端さん、矢野 和子さん(88歳・男性・大腸がん)2025年取材
今回は、兵庫県川西市にお住まいの矢野 端さんのご自宅にお邪魔して、奥様の和子さんも同席される中、お話をうかがうことができました。取材をさせていただいた感想を先に言わせていただければ、実に学ぶことが多いインタビューになったというのが正直な気持ちです。ご夫婦の実体験に基づくお話にはとても説得力があり、私たちの中に仮説としてあった様々な思いを裏付けてくれる内容でしたので、本当に実り多き素晴らしい時間となりました。
実は、矢野さんご夫妻に「体験談」にご登場していただくのは、今回で2回目になります。2010年に端さんが大腸がんを発症して手術、術後にリンパ節転移がわかり、抗がん剤治療と併用して低分子化フコイダンを飲用、そして転移が消失したということで、2013年に1回目の取材をさせていただきました。それから12年の月日が流れ、88歳になった今も元気に暮らしていらっしゃるというお噂を耳にして、今どのような思いの中で生活していらっしゃるのかを、改めてもう一度うかがってみたいと考えました。今がんを患っている方や、そのご家族、関係する多くの方々にとって、きっと参考になる話があるだろうと思ったことがきっかけでしたが、結果はまさに冒頭で申し上げた通り、本当に意義深いものになりました。
夫婦で協力して「がん」と闘った日々
前回、2013年にお話していただきましたが、改めて大腸がんが見つかってからこれまでの経緯を教えてください。
端さん 私は元々、中学校の教師をしていたのですが、現役を引退してからも若い時から続けていたバレーボールの監督をしたり、様々な社会的な活動をしていて、特に大きな病気をすることもなく、とても元気な人間だと思っていました。ところが、たまたま血圧の検査で病院に行った時に、先生からの提案で検便をしてみたところ、何とがんが見つかったんです。大腸がんのステージⅠということで、「これはえらいこっちゃ!」と思いましたが、手術すれば問題ないだろうと、当初私自身はかなり楽観視していました。ところが、手術した結果、リンパへの転移がわかってステージⅢということになり、そこからがちょっと大変でしたね。
和子さん 私たち夫婦は、それまで、そもそもがんに対する知識がほとんどなくて、少なくとも私は「がん」と聞いて本当にびっくりしました。それでも最初は大腸がんのステージⅠで比較的治りやすいということだったので、その時は、手術すれば何とかなるのでは?と考えて、そこまで心配はしていませんでした。ところが、手術後にリンパに転移していることがわかり、しかもステージⅢだというので、とにかく、すごく落ち込んで、絶望的な気持ちになってしまって…。
ただ、そこからです。私が何とかしなくてはという使命感のようなものが生まれてきて、がんについて知識を得るための図書館通いが始まりました。がんに関する様々な本や資料を読んでいく中で、西洋医学以外にも代替医療などがんを克服するための方法があることを知り新潟県で診療されている先生の本を見て直接連絡したんです。そこで沖縄産のフコイダンや冬虫夏草を勧められて飲んでいましたが、そのフコイダンが品切れになり、どうしようかと不安を感じている時に、娘が大阪大学の代替医療窓口を見つけてくれたんです。その時に先生が「ある程度研究の成果が立証されたものを飲むべき」と言われて、九州大学の白畑先生がフコイダンの研究をされていることを教えていただきました。
そして「統合医療と健康を考える会」(統健会)や、低分子化フコイダンとの運命的な出合いがあり、その後、白畑先生の講演会にも参加して、そこで低分子化フコイダンの有効性や、毎日飲む水や食事の重要性、そして健康的な日常生活を送ることの大切さなどを知り、そこから夫婦でより積極的にフコイダンを飲用して生活習慣の改善にも取り組むことになりました。
端さん それから朝・昼・晩と寝る前の1日4回30ccずつ、合計120ccのフコイダンを飲む日々がはじまりました。水は電解水素水を飲み、食事に関しても妻が徹底的に気をつけてくれて、体に良いものを摂る。もちろん好きだったお酒も一切飲みませんでした。
抗がん剤治療は並行して行なっていたのですが、今から思っても大きかったのは抗がん剤の副作用がまったくなかったことです。病院の看護師さんからは「本当に何もないの?」「そんな人はいないですよ、本当ですか?」と受診の度に聞かれ、これは、まさにフコイダンのおかげなのではと感じていましたね。
私としては、がんを治すために一番大切なことは「絶対にあきらめない気持ち」だと思っています。そのためにしっかりと食事を摂ったり、運動のために毎日だいたい2時間ぐらい歩いたりしていましたが、そういうことができたのも今振り返ると抗がん剤の副作用がなかったからだと思っています。もしも、副作用に苦しんでいたら強い気持ちを持つことも、しっかり食事を摂ったり、運動したりすることもできたかどうか、そう考えると、もしフコイダンを知らなかったら今頃どうなっていたんだろうと‥ちょっとゾッとしますね。
和子さん 主人は、抗がん剤治療をしているにもかかわらず、特につらそうな素振りを見せなかったので、私としても気持ちが少し楽になったのは確かです。逆に「抗がん剤は本当に効いているのかな?」と疑ってしまうほどでしたが、抗がん剤を飲んでいることの証として白血球の数値が下がることはありました。主人は元々、白血球が少ない方だったのに、抗がん剤を飲むことで、かなり危険な状態まで下がってしまうこともあって、治療を延期して、白血球の数値を見ながらまた再開するというようなことを繰り返していましたね。結果として、抗がん剤はちゃんと仕事をしてくれていたけど、いわゆる副作用はフコイダンが抑えてくれていた、きっとそういうことだと思います。
端さん 「うがい、手洗い、フコイダン」を合言葉にした生活をはじめて2年半、生活習慣も変えて、食事も家内が色々努力してくれて、前回の体験談の取材を受けた頃には、何とリンパ節のがんは完全に消えていました。この間、抗がん剤は6ヶ月間飲みました。フコイダンは5年間飲み続けましたが、今はもう飲んでいません(笑)
がんを克服された要因の一つにご夫婦のコンビネーションの妙が、すごくうまく機能したように感じるのですが?
和子さん 主人は割といつも淡々としていて、あまり取り乱すこともない人ですが、私はとても心配性で、つい落ち込んでしまって、病院の中で泣いていることもありました。でもそんな気持ちが、必死になって勉強していく中で、できることはすべてやりたいというエネルギーに変わったんだと思います。私たち夫婦は、性格は違っても「病気は絶対治す!」という強い思いは一緒で、「家族は病気を治すという同じ目的を持ったチーム」だと思っていますし、今から思うと、2人の性格が違っていたことが良かったのかも。一緒に落ちこんでふさぎ込むことも、楽観的になり過ぎて適当になることもなく、逆にとてもいいコンビネーションだったのかなって(笑)
主人は今年で88歳になるのですが、先日家族で集まって米寿のお祝いをしました。その時、子供や孫たちの前で、自分が元気になったのは私のお陰だと言ってくれたのが本当に嬉しくて涙が出ました。